イタリアのマイナーブランド、”Anglo-Amer”。
１９２０年代にセフティフィラーを生産していたメーカー。
そのベビーサイズ、モンブランで言えば”０”号サイズのペン。エボナイト・ボディにチェイスドパターンが彫られた上に素晴らしい彫金細工のフィリグリーがほどかされた美しいペン。
イエローとホワイトゴールド張りの線材を巧みにロー付けし美しいらせん模様を形づくりながら極めてスマートにオーバーレイしている。
今、彫金作家にこれを頼んだら数十万はとらられてしまう。いや、恐らく飛び込みでこれを頼んでもここまでまとめることはまず出来ないであろう。それほど高度な超金細工。
一度著名な彫金師にみせたことがあるが、出来るとも出来ないとも言わず、ただ金額は今回の価格ではまず不可能だとの返事が返ってきただけであった。
ペンのサイズは１００ｍｍに満たないので大きいペンよりもさらに細工は困難になる。
セフティ・フィラーなので尻軸の最後尾を苦労して回すとペン先が繰り出される。
そのまま、キャップを閉じるとペン先を曲げてしまうので注意が必要。
ペンは柔らかく良く書けるが当時のイタリアのペンポイントらしく少しざらついた書き味になっているが不快なほどでは無く、えんぴつのような感触。
キャップにはペンダントトップがついている。
尻軸部分にごくわずかに打ち傷があるがそれ以外は素晴らしくとても９０年も前の物と思われない。
写真では大きく見えますが非常に小さいペンです。ご購入前によくサイズをご確認ください。