モンブランスターのないモンブラン、モンテローザ０４２Ｇ万年筆。
１９５０年代のエコノミーライン。
ヨーロッパの最高峰「モンブラン」に次ぐ山「モンテローザ」の名を冠した万年筆。
尻軸に０４２Ｇと刻印のある前期のモデル。金ペン、スチールペン共に製造されていた。
“Ｇ”は“ゴールド”の意で、スチールペンはＧ表記がない。
カラーは他にレッド、グレー、グリーン、ブルーがあり、ブラック以外は輸出向け。
通常このモデルはモンブランスターのない代わりにキャップにMONTBLANC”と刻印がされるが、これは大変珍しい”MONTBLANC”刻印が全くないモデル。
”MONTBLANC”の刻印はペン先にのみ残る。
このようにボディ刻印には多くのバリエーションがある。
キャップリップが波型になっておりモンテローザの雪を表現している。これがとてもイイ。
エコノミーモデルながら小さな１４金のペン先はくびれがあり比較的やわらかいものが多く人気のあるシリーズ。
このペンもやや柔らかめのオブリーク・ミディアム（OM)でペン先を内側に傾けて持つ人に向く。
が、この品は普通の持ち榧でも違和感はない。
小ぶりで軽量、吸入式エコノミーモデルながらモンブランの確かなクオリティを感じる一本。